訳: Motoyuki Konno 1997 年 11 月 13 日
8.1. | X を動かしたいのですが、どうすればいいのですか? |
もっとも簡単な方法は FreeBSD のインストールの際に X を動かすことを指定するだけです。 それから Xaccel サーバーについて調べてみるのもいいでしょう。 詳しくは Xi Graphics について か Metro Link をご覧ください。 | |
8.2. | X を実行しようとして
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あなたのシステムは高いセキュアレベルで運用されていますね? 実は、高いセキュアレベルで X を起動することはできないのです。 どうしてなのかについては、init(8) のマニュアルページに書かれています。 では、代わりにどうすれば良いのかお答えしましょう。
基本的に 2 つの方法があります。
一つはセキュアレベルを 0 にする (通常、これは
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8.3. | 私のマウスはなぜ X で動かないのでしょうか? |
syscons (デフォルトのコンソールドライバ) を使っているのであれば、
それぞれの仮想スクリーンでマウスポインターをサポートするように
FreeBSD を設定できます。X でのマウスの衝突を避けるために、syscons は
そして、 Section Pointer Protocol "SysMouse" Device "/dev/sysmouse" ..... 上の例は、XFree86 3.3.2 以降の場合の例です。 それより前のバージョンでは、 Protocol という部分を MouseSystems と置き換える必要があります。
X で
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8.4. | わたしのマウスにはホイール機能が付いているのですが、X で使うことはできますか? |
はい、もちろん使えますが、そのためには X クライアントプログラムを適切に設定する必要があります。これについては、 Colas Nahaboo 氏のウェブページ(http://www.inria.fr/koala/colas/mouse-wheel-scroll/) を参照してください。 imwheel というプログラムを使う場合は、 次のような簡単な手順にしたがってください。
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8.5. | X のメニューやダイアログボックスがうまく動きません。 |
Num Lock キーをオフにしてください。 Num Lock キーがデフォルトで起動時にオンになる場合は、
# Let the server do the NumLock processing. This should only be # required when using pre-R6 clients ServerNumLock 訳注:この問題は XFree86 3.2 以降では解決しています。 | |
8.6. | 仮想コンソールとは何ですか? どうやったら使えますか? |
仮想コンソールは、簡単にいうと、ネットワークや X を動かすなどの複雑なことを行なわずに、 いくつかのセッションを同時に行なうことを可能にします。 システムのスタート時には、 起動メッセージが出た後に login プロンプトが表示されます。そこで ログイン名とパスワードを入力すると 1 番目の仮想コンソール上で仕事 (あるいは遊び) を始めることができます。 他のセッションを始めたい場合もあるでしょう。 それは動かしているプログラムのドキュメントを見たり、 FTP の転送が終わるまで待つ間、 メールを読もうとしたりすることかもしれません。 Alt-F2 を押す (Alt キーを押しながら F2 キーを押す) と、 2 番目の「仮想コンソール」で ログインプロンプトが待機していることがわかります。 最初のセッションに戻りたいときは Alt-F1 を押します。 標準の FreeBSDインストールでは、 3 枚 (3.3-RELEASE では 8 枚) の仮想コンソールが有効になっていて、 Alt-F1、 Alt-F2、 Alt-F3 で仮想コンソール間の切替えを行ないます。
より多くの仮想コンソールを有効にするには、
# /etc/ttys には ttyv3 がありますので # "off" を "on" に変更します。 ttyv3 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyv4 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyv5 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyv6 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyv7 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyv8 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyv9 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyva "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure ttyvb "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure
多くするか少なくするかはあなたの自由です。
より多くの仮想ターミナルを使うとより多くのリソースを使うことになります。
8MB 以下のメモリしかない場合はこれは重要な問題です。
もし必要があれば
重要:X を使いたいのであれば、 最低一つの仮想ターミナル (のエントリ) を使わずに残しておくか、 off にしておく必要があります。 つまり、12 個の Alt-ファンクションキーすべてでログインプロンプトを 出したいのならば、 残念ながら X は利用できないということです。 同じマシンで X サーバーも動かしたいのならば 11 個しか使えません。 仮想コンソールを無効にするもっとも簡単な方法は、 コンソールを off にすることです。 たとえば 12 個すべてのターミナルを割り当てている状態で X を動かしたいときは、 仮想ターミナル 12 を変更します。 ttyvb "/usr/libexec/getty Pc" cons25 on secure これを次のように変更します。 ttyvb "/usr/libexec/getty Pc" cons25 off secure キーボードにファンクションキーが 10 個しかないのであれば、 次のように設定します。 ttyv9 "/usr/libexec/getty Pc" cons25 off secure ttyva "/usr/libexec/getty Pc" cons25 off secure ttyvb "/usr/libexec/getty Pc" cons25 off secure (これらの行を消すだけでもいいです。)
さて、仮想コンソールを有効にするもっとも簡単 (そして確実) な方法は、
再起動することです。しかし、再起動したくない場合は、
X ウィンドウシステムを終了させて次の内容を
(
重要な点は、
このコマンドを実行する前に X
ウィンドウシステムを完全に終了させておくことです。
もしそうしないと | |
8.7. | X から仮想コンソールに切替えるにはどうすればよいのですか? |
仮想コンソールへ戻るには
Ctrl+Alt+F
テキストコンソールへ移った後は、その中で移動するのに
今度はいつもどおり
Alt+F
X のセッションへ戻るには X の走っている仮想コンソールへ
切り替える必要があります。もしあなたが X をコマンドラインから
実行していたのであれば (たとえば 訳注:X に戻るには、 3 枚の仮想コンソールが有効になっている場合は Alt-F4 です。 有効な仮想コンソールの数 +1 のファンクションキーの 位置に X が割り当てられます。 | |
8.8. | XDM を起動時に起動させるにはどうしますか? |
xdm
の起動方法については二つの流派があります。
一方の流派では提供された例を使用して xdm を
:0 local /usr/X11R6/bin/X vt4 上の例は、 | |
8.9. |
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X を これはコンソールのパーミッションが、 標準ではそのように設定されているからです。 マルチユーザシステムでは、 ユーザの誰もがシステムコンソールに書き込むことが可能である必要は必ずしもありません。 VTY を使い直接マシンにログインするユーザのために、 このような問題を解決するために fbtab(5) というファイルがあります。
要点を述べると、次のような形式の行を
/dev/ttyv0 0600 /dev/console
そうすると、
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8.10. | わたしはいつも XFree86 を一般ユーザから起動していたのですが、
最近になって |
すべての X サーバは、
ビデオハードウェアに直接アクセスするために X サーバを root ユーザで動かすというのは、
明らかにセキュリティ的に不適当で受け入れられないことです。
X を一般ユーザで実行するには、二つの方法があります。
一つは
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8.11. | 私の PS/2 マウスは X ウィンドウシステム上でうまく動きません。 |
あなたのマウスとマウスドライバがうまく同期していないからかもしれません。 FreeBSD 2.2.5 までのバージョンでは、X から仮想ターミナルへ切替えて、 また X へ戻ると再同期するかもしれません。 この問題がよく起きるようであれば、カーネルコンフィグレーション ファイルに次のオプションを書いてカーネルを再構成してみてください。 options PSM_CHECKSYNC もし、カーネルの再構築を行なったことがないのであれば、 カーネルを構築するの項を参照してください。 このオプションにより、 マウスとドライバの同期で問題が起きる可能性は少なくなるでしょう。 もしそれでもこの問題が起きるようならば、 再同期させるにはマウスを動かさないようにしておいて マウスボタンのどれかを押してください。 このオプションは残念ながらすべてのシステムで働くわけではなく、 また、PS/2 マウスポートにつながれているのが タップ (tap) 機能を持つ アルプス社製 GlidePoint デバイスの場合、 タップ機能が無効となってしまいます。
FreeBSD 2.2.6 以降のバージョンでは、
同期のチェック方法が少し改善されたので標準で有効になっています。
GlidePoint でもうまく働きます (同期チェックが標準の機能になったので
psmintr: out of sync (xxxx != yyyy) というメッセージが出力されて、マウスが正しく動作していないように見える ことがあるかもしれません。
もしこのようなことが起こる場合には、PS/2 マウスドライバのフラグに
0x100 を指定して同期チェックを無効にしてください。システムの起動時に
「 boot:
UserConfig のコマンドラインで以下のように入力してください。 UserConfig> | |
8.12. | MouseSystems の PS/2 マウスがうまく動きません。 |
MouseSystems の PS/2 マウスのあるモデルは、 高解像度モードの場合にのみ正しく動作するということが報告されています。 それ以外のモードでは、 マウスカーソルがしょっちゅうスクリーン左上に行ってしまうかもしれません。
残念ながら FreeBSD 2.0.X や 2.1.X のバージョンでは、
この問題を解決する方法はありません。
2.2 から 2.2.5 のバージョンでは、
以下のパッチを
もし、カーネルの再構築を行なったことがないのであれば、 カーネルの構築の項を参照してください。 @@ -766,6 +766,8 @@ if (verbose >= 2) log(LOG_DEBUG, "psm%d: SET_DEFAULTS return code:%04x\n", unit, i); + set_mouse_resolution(sc->kbdc, PSMD_RES_HIGH); + #if 0 set_mouse_scaling(sc->kbdc); /* 1:1 scaling */ set_mouse_mode(sc->kbdc); /* stream mode */
FreeBSD 2.2.6 以降のバージョンでは、
PS/2 マウスドライバのフラグに
0x04 を指定してマウスを高解像度モードにします。
システムの起動時に
boot: UserConfig のコマンドラインで以下のように入力してください。 UserConfig> マウスに関する不具合の他の原因の可能性については、 直前のセクションも見てみてください。 | |
8.13. | X のアプリケーションを構築する時に、
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8.14. | マウスのボタンを入れ替える方法はありますか? |
というコマンドを実行してください。 | |
8.15. | スプラッシュスクリーンのインストールはどうするのですか。 どこで見つけることができますか? |
FreeBSD 3.1 のリリース直前に、起動メッセージの表示期間に
いわゆる "スプラッシュ"
スクリーンを表示させることができる新しい機能が追加されました。
いまのところスプラッシュスクリーンは
256 色のビットマップ ( スプラッシュスクリーンを使うには、 FreeBSD の起動プロセスをコントロールするスタートアップファイルを書き換える必要があります。 これらのファイルは FreeBSD 3.2 のリリース以前に変更されましたので、 現在は、スプラッシュスクリーンを読み込む方法が二つあります。
さて、あとはスプラッシュスクリーンを用意するだけです。 それには http://www.baldwin.cx/splash/ のギャラリーをサーフしてみてください。 | |
8.16. | X で Windows(tm) キーを使うことはできるのでしょうか? |
はい、もちろん。 どういう動作をするかについて定義するには xmodmap(1) を使います。 標準的な "Windows(tm)" キーボードの場合、 対応するキーコードは 3 種類あります。
左にある Windows(tm) キーを押すとカンマ記号が入力されるようにするには、 こんな風にします。
設定を反映させるには、おそらくウィンドウマネージャを再起動する必要があります。
Windows(tm) キーのキーマップを X 起動時に毎回、
自動的に有効化するには xmodmap $HOME/.xmodmaprc を たとえば、先ほどあげた三つのキーを F13、F14、F15 に割り当てるとします。 こうしておけば、後ほど示すように、アプリケーションや ウィンドウマネージャの便利な機能を その三つのキーに簡単に割り当てることができます。
こうするには、次の内容を keycode 115 = F13 keycode 116 = F14 keycode 117 = F15
たとえば
Key F13 FTIWS A Iconify Key F14 FTIWS A RaiseLower Key F15 A A Menu Workplace Nop |
本文書、および他の文書は ftp://ftp.FreeBSD.org/pub/FreeBSD/doc/ からダウンロードできます。
FreeBSD に関する質問がある場合には、
ドキュメント を読んだ上で
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本文書に関する質問については、
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