標準プロジェクトの概要
関連項目
IDE では、Java SE アプリケーションと Web アプリケーション用の標準プロジェクトテンプレートが提供されています。標準 Java プロジェクトでは、IDE がサポートする特定の技術との最高度の統合が可能です。
標準の IDE では、次の標準プロジェクト用テンプレートを使用できます。
- Java SE アプリケーション用:
Java アプリケーション。主クラスを持つ空の Java SE プロジェクトです。
Java Desktop Application。Swing Application Framework に基づくスケルトンアプリケーションです。メニューバー、ステータスバー、および「製品情報」があります。このテンプレートでは、ウィンドウ状態の持続やリソース管理など、基本的なアプリケーションインフラストラクチャーも提供します。このテンプレートを使うと、データベース表向けの GUI インタフェースを作成するコードも生成できます。
Java クラスライブラリ。主クラスを持たない空の Java ライブラリです。
既存のソースを使用する Java プロジェクト。既存のソースを使用する Java SE プロジェクトです。
- Web アプリケーション用:
Web アプリケーション。空の Web アプリケーションです。
既存のソースを使用する Web プロジェクト。既存のソースを使用する Web プロジェクトです。
- EJB モジュール用:
EJB モジュール。空の EJB モジュールです。
既存のソースを使用する EJB モジュール。既存のソースを使用する EJB モジュールです。
- エンタープライズアプリケーション用:
エンタープライズアプリケーション。空のエンタープライズアプリケーションです。
既存のソースを使用するエンタープライズアプリケーション。Sun Java BluePrints Guidelines に準拠した既存のソースを使用するエンタープライズアプリケーションです。
- NetBeans モジュール用:
モジュール。layer.xml ファイルと Bundle.properties ファイルそれぞれ 1 つからなる空のモジュール。モジュールはロジックを実装するために使用され、そのロジックにより、ライブラリラッパーがプラットフォームに組み込まれ、ユーザー入力を受け取るユーザーインタフェースが提供されます。
ライブラリラッパー。モジュールプロジェクトおよび Bundle.properties ファイルにラッピングされるライブラリ。ライブラリラッパーは、ライブラリ JAR ファイルをモジュールのクラスパス上に置き、JAR ファイルのパッケージの一部または全部を public パッケージとしてモジュールからエクスポートするために使用されます。
モジュールスイート。空のモジュールスイート。モジュールスイートは、相互に依存する一連のモジュールとライブラリラッパーをグループ化し、配備するために使用されます。
- インストールされているモジュールに応じて、使用できるテンプレートの種類も異なります。追加モジュールに関する詳細は、関連したヘルプを参照してください。
ソースフォルダ
標準プロジェクトでは、Java SE、Web、および EJB プロジェクトのそれぞれに、複数のソースフォルダと複数の JUnit テストフォルダを持つことができます。ただし、1 つのソースフォルダを複数のプロジェクトに追加することはできません。1 つのソースフォルダを複数のプロジェクトに含める必要がある場合は、そのソースフォルダ用に独立したプロジェクトを作成し、それをそれぞれのプロジェクトのクラスパスに追加してください。
プロジェクトの設定
標準プロジェクトテンプレートからプロジェクトを作成すると、プログラムのコンパイル、実行、およびデバッグすべてを制御する Ant スクリプトが IDE によって生成されます。
「プロジェクトプロパティー」ダイアログの基本的なプロジェクト設定は、「プロジェクト」ウィンドウで「プロジェクト」ノードを右クリックし、コンテキストメニューから「プロパティー」を選択することで設定できます。変更はすべてプロジェクトの Ant スクリプトに直ちに登録されます。より複雑なオプションを設定する場合は、プロジェクトの Ant スクリプトとプロパティーのファイルを直接編集します。
プロジェクトフォルダ
各標準プロジェクトにはプロジェクトフォルダがあり、これには Ant スクリプト、プロジェクトメタデータ、および出力フォルダが IDE によって保存されます。既存ソースを使用するプロジェクトでは、プロジェクトソースはプロジェクトフォルダと同じディレクトリにも、異なるディレクトリにも保存できます。空のプロジェクトでは、ソースルートは常にプロジェクトディレクトリと同じディレクトリとなります。
次の表でプロジェクトフォルダの内容を説明します。
項目 |
説明 |
build.xml |
IDE によって呼び出される構築スクリプトです。この構築スクリプトにはインポート宣言だけが記述されていて、この宣言によって nbproject/build-impl.xml からターゲットがインポートされます。build-impl.xml からのターゲットを使用しない場合、または新規ターゲットを作成する場合は、build.xml を使って定義します。
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nbproject |
プロジェクトの Ant スクリプトおよびその他のメタデータが保存されているディレクトリです。このディレクトリに保存されている項目は次のとおりです。
- build-impl.xml 。IDE が生成した Ant スクリプトです。build-impl.xml は直接編集しないでください。このファイルによる指定を書き換える場合は、build.xml に指定してください。
- project.properties 。IDE が Ant スクリプトの構成に使用する Ant プロパティーです。このファイルは手動で編集できます。ただし、このファイルの内容は、ユーザーがプロジェクトのプロパティーを設定するたびに IDE によって更新されるので、編集する必要は一般的にありません。
- project.xml と genfiles.properties。IDE が生成するメタデータファイルです。project.xml は手動で編集できますが、標準プロジェクトに関してはその必要は一般的にありません。genfiles.properties は絶対に編集しないでください。
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nbproject/private |
ユーザーが定義したプロパティーを保存するディレクトリです。VCS を介してプロジェクトを共有している場合でも、ユーザーが private.properties に定義しているプロパティーはほかのプロジェクトメタデータにはチェックインされることはなく、各ユーザーの IDE 内でだけ適用されます。 |
build |
コンパイルしたクラスを出力するディレクトリです。 |
dist |
パッケージされたビルド (JAR ファイルおよび WAR ファイル) を出力するディレクトリです。標準 Java プロジェクトでは、各プロジェクトに対して作成されるビルド出力は 1 つです。dist ディレクトリには、生成された Javadoc ドキュメントも保存されます。 |
- 関連項目
- 自由形式プロジェクトについて
- クラスパスの管理
- IDE が生成した Ant スクリプトのカスタマイズ
著作権と商標について