「バインド」ダイアログ: 「詳細」タブ (Java Desktop Application)
関連項目
このダイアログでは、JavaBeans コンポーネント (Bean) のプロパティーを互いにバインドし、これらのプロパティーの値を同期させることができます。たとえば、JSlider コンポーネントの「value」プロパティーを表内のオブジェクトの値にバインドすると、ユーザーがスライダを調整したときに表セルの値を更新できます。
「バインド」ダイアログを開くプロパティーは、バインドのターゲットになります。「バインド」ダイアログでバインドのソースを指定し、バインドの設定を行います。
このダイアログを開くには、次のいずれかを実行します。
- GUI ビルダーでコンポーネントを右クリックし、「バインド」サブメニューからプロパティーを選択します。
- Bean のプロパティーシートのプロパティーの隣にある省略符号ボタン (...) をクリックします。
このダイアログの「詳細」タブには、次のフィールドがあります。
- Name. バインドの名前を作成できます。これにより、バインドをより柔軟に管理できます。名前はバインドのコンストラクタに追加され、バインドの getName() メソッドで参照できます。
- モードを更新。プロパティーの同期の維持方法を指定します。可能な値は次のとおりです。
- 常に同期 (読み取り/書き込み)。ソースまたはターゲットのいずれかに変更が行われると、もう一方が更新されます。
- ソースから読み取りのみ (読み取り専用)。最初にソースの値が設定されたときのみターゲットが更新されます。ソースに変更を行うと、ターゲットも更新されます。ターゲットに変更を行なっても、ソースは更新されません。
- ソースから一度読み取り (一度読み取り)。ターゲットとソースが最初にバインドされたときのみターゲットが更新されます。
- ソースの更新時期 (JTextField および JTextArea コンポーネントの text プロパティーでのみ使用可能)。プロパティーを同期する頻度を選択できます。
- 調整を無視 (JSlider の「value」プロパティー、JTable および JList の「selectedElement」プロパティー、JTable および JList の「selectedElements」プロパティーでのみ使用可能)。このチェックボックスを選択すると、あるプロパティーに対して行われた変更は、ユーザーが変更を完了するまで、もう一方のプロパティーに反映されません。たとえば、アプリケーションのユーザーがスライダを移動させた場合、スライダの「value」プロパティーがバインドされたプロパティーの値は、ユーザーがマウスのボタンを離すまで更新されません。
- コンバータ。バインドされたプロパティーに異なる型のデータが含まれる場合、それぞれの型の間で値を変換するコードを指定できます。Beans のバインドライブラリでは一般的な変換の多くを処理できますが、それ以外のプロパティーの型の組み合わせが存在する場合は、独自のコンバータが必要な場合もあります。このようなコンバータは、org.jdesktop.beansbinding.Converter クラスを拡張する必要があります。
「コンバータ」ドロップダウンリストには、フォームに Bean として追加されたコンバータが含まれています。また、省略符号ボタン (...) をクリックし、「コンバータプロパティーの使用方法を選択」ドロップダウンリストから「カスタムコード」を選択して、変換コードを直接追加することもできます。
- バリデータ。変更をソースプロパティーに反映させる前に、ターゲットプロパティー値の変更内容の妥当性検査を行うためのコードを指定できます。このようなバリデータは、org.jdesktop.beansbinding.Validator クラスを拡張する必要があります。
「バリデータ」ドロップダウンリストには、フォームにBean として追加されたバリデータが含まれています。また、省略符号ボタン (...) をクリックし、「バリデータプロパティーの使用方法を選択」ドロップダウンリストから「カスタムコード」を選択して、妥当性検査のコードを直接追加することもできます。
- ソースの値が NULL。バインドの試行時にソースプロパティーの値が Null の場合、異なる値を使用するよう指定できます。このフィールドは、org.jdesktop.beansbinding.Binding クラスの setSourceNullValue() メソッドに対応します。
- 読み取り不能なソース値。バインドの試行時にバインド式が解決できない場合、異なる値を使用するよう指定できます。このフィールドは、org.jdesktop.beansbinding.Binding クラスの setSourceUnreadableValue() メソッドに対応します。
- 前述のクラスやメソッドについて詳しく理解するには、IDE から Beans のバインドに関する Javadoc ドキュメントに直接アクセスしてください。「ヘルプ」>「Javadoc 参照」>「Beans のバインド」を選択します。開かれたブラウザウィンドウで、「org.jdesktop.beansbinding」リンクをクリックし、これらのクラスのドキュメントにアクセスします。
- 関連項目
- 「バインド」ダイアログ: 「バインド」タブ
- GUI ビルダーによる Java GUI のデザイン
- GUI ビルダーの操作
- GUI ビルダー関連の手順早見表
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